ギガ 【giga】

概要

ギガ(giga)とは、単位の大きさを表すSI接頭語の一つで、基本単位の10億倍(109倍)であることを表すもの。国際単位系(SI)の一環として定められている。また、転じて、「巨大な」「大規模な」といった意味を付加する英語の接頭辞としても用いられる。

ITの分野では、周波数の単位であるHzヘルツ)の10億倍を表す「GHz」(ギガヘルツ)、データ量の単位であるビットの10億倍を表す「ギガビット」(Gb:gigabit)やバイトの10億倍「ギガバイト」(GB:gigabyte)、通信速度の毎秒1ギガビットを表す「Gbps」(Gigabit per second)や毎秒1ギガバイトGB/s」(Gigabyte per second)などの単位が用いられる。

文脈によってはこれらの単位を「ギガ」と略す場合もあり、従来は「このCPUは3.2ギガだ」(GHzの意)、「このハードディスクは640ギガだ」(ギガバイトの意)、「この光ファイバー回線は1ギガだ」(Gbpsの意)などの用法がよく聞かれた。

2015年頃からスマートフォンなどによる携帯電話回線(モバイルデータ通信)を介した動画視聴が広く普及すると、携帯電話会社の定める伝送容量制限(1か月あたり数ギガバイト)が強く意識されるようになり、若者を中心にモバイル回線のデータ伝送量(およびその上限)を「ギガ」を呼ぶ用法が広まった。「ギガが減る」「ギガが足りない」などはこの意味である。

なお、ギガの1000倍、すなわち1兆倍を表す接頭辞は「テラ」(tera)、ギガの1000分の1、すなわち100万倍を表す接頭辞は「メガ」(mega)という。いずれもギガと同様、周波数やデータ量、通信速度などの単位によく用いられる。

ギビ (gibi)

コンピュータで量を扱う際には10の累乗より2の累乗の方が都合が良いことがあるため、情報量を表す場合などにギガを230倍(10億7374万1824倍)とする場合もあるが、IEC(国際電気標準会議)ではそのような場合はギガではなく“ gibi-” (ギビ)という接頭辞を用いるよう勧告している。

(2022.2.25更新)

モバイルの用語一覧

IT関連の主な単位

SI単位系の接頭辞

略号接頭辞読み倍率 略号接頭辞読み倍率
Yyotta-ヨッタ1024 yyocto-ヨクト10-24
Zzetta-ゼッタ1021 zzepto-ゼプト10-21
Eexa-エクサ1018 aato-アト10-18
Ppeta-ペタ1015 ffemto-フェムト10-15
Ttera-テラ1012 ppico-ピコ10-12
Ggiga-ギガ109 nnano-ナノ10-9
Mmega-メガ106 µmicro-マイクロ10-6
k*kilo-キロ103 mmilli-ミリ10-3
hhecto-ヘクト102 ccenti-センチ10-2
dadeca-デカ101 ddeci-デシ10-1
* 小文字のkを103倍、大文字のKを210倍として使い分ける場合がある

▼ IECの定めた2進専用接頭辞

略号接頭辞意味読み倍率ビットバイト
Yiyobi-yotta-binaryヨビ 280Yib/Yibits:ヨビビット YiB/YiBytes:ヨビバイト
Zizebi-zetta-binaryゼビ、ジービ 270Zib/Zibits:ゼビビット ZiB/ZiBytes:ゼビバイト
Eiexbi-exa-binary エクスビ、イクスビ260Eib/Eibits:エクスビビットEiB/EiBytes:エクスビバイト
Pipebi-peta-binary ペビ、ピービ 250Pib/Pibits:ペビビット PiB/PiBytes:ペビバイト
Titebi-tera-binary テビ、ティービ 240Tib/Tibits:テビビット TiB/TiBytes:テビバイト
Gigibi-giga-binary ギビ 230Gib/Gibits:ギビビット GiB/GiBytes:ギビバイト
Mimebi-mega-binary メビ、ミービ 220Mib/Mibits:メビビット MiB/MiBytes:メビバイト
Kikibi-kilo-binary キビ 210Kib/Kibits:キビビット KiB/KiBytes:キビバイト
* 従来の接頭辞が10の累乗倍としても2の累乗倍としても使われ混乱しているため、2の累乗倍に限ってこの接頭辞を使うよう提唱している。
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