10BASE-T

概要

10BASE-Tとは、最高10Mbpsで通信できるEthernet(イーサネット)の仕様の一つで、配線に非シールドより対線(ツイストペアケーブル)を用いる方式。

集線装置(ハブ、スイッチ)を介して各機器を接続するスター型の接続形態(トポロジー)で、最長100mまでの距離を伝送できる。ハブやリピータなどの中継装置の多段接続カスケード接続)は3段まで可能。

初期のイーサネット規格には10BASE-T以外に、同軸ケーブルを用いるバス型(各機器を一筆書きに配線)の10BASE210BASE5、光ファイバーを用いる10BASE-Fなども存在したが、10BASE-Tは装置の価格の安さや配線の柔軟性から最も広く受け入れられた。

1990年代後半に一般のオフィスや家庭にインターネットや構内ネットワーク(LAN:Local Area Network)が急速に普及するとともに浸透し、LANの代名詞とも言えるほど一般的な存在となった。以降のイーサネット規格でも、100BASE-TX1000BASE-Tなど、10BASE-Tと一部の仕様や形態が共通する規格が主流であり続けている。

(2020.5.1更新)

イーサネットの用語一覧

初期のEthernet規格

名称ケーブル距離配線機器数規格
1BASE5 (StarLAN)UTPカテゴリ3以上250mスター型IEEE 802.3e
10BASE5 (Thick Ethernet)50Ω同軸ケーブル(直径9.5mm)*1500mバス型100IEEE 802.3
10BASE2 (Thin Ethernet)50Ω同軸ケーブル(直径5mm)*2185mバス型30IEEE 802.3a
10BASE-TUTPカテゴリ3以上100mスター型1024IEEE 802.3i
10BASE-F10BASE-FLマルチモード光ファイバー2km(リピータ-端末間接続)IEEE 802.3j
10BASE-FB(リピータ間接続)
10BASE-FP500mスター型33
10BROAD3675Ω同軸ケーブル(CATV用)3.6kmバス型IEEE 802.3b
*1 Thickケーブル、イエローケーブルとも呼ばれる。直径は正確には0.375インチ(9.525mm)。
*2 Thinケーブルとも呼ばれる。直径は正確には0.2インチ(5.08mm)。
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